【じろべぇの恋】

文・怜/イラスト・みのり

猫の絵


じろべぇは、うちに来た、2番目の猫です。。

白黒のぶちで、目は、グリーン。

白い口の上には、ほくろの様な黒い点。


兄が、学校(高校)の近くで見つけた、もう、小さくて、ボロボロの、チビ猫でした。

お腹がすいて、においのついている、ラップを食べたのか、

ラップは、出てくるし、回虫は、いるしで、

はじめは、あれこれと、たいへんでした。


でも、何とか、家にもなれ、まあるい顔の、がっしり猫ちゃんに変身しました。

そして、じろべぇにも、恋の季節が・・・


ご近所の、白ネコ・ミーコと、いい仲になりました。

うちの屋根ずたいに、ミーコがよびにきて、とても、ほほえましい2匹でした。


そして、寒くなりかけた、秋のある日、じろべぇは、帰ってこなくなりました。

どうしたんだろう、ミーコねこも、心配そうに、うちに、来てくれます。

「ミーコ、じろちゃん、知らない?」

「にゃ〜〜ん」

そんな、日が続きました。


10日くらいたったでしょうか、夕方、勝手口で、

「にゃーん・・・」じろべぇだ!

でも、ドアを開けても、すぐ入ってきません。

何か違う、いつもと・・・・

じろべぇは、震えていて、たった、3段のブロック塀を、飛び越えられないでいるのです。

すぐに、抱きかかえて、コタツの中に入れました。


ご飯に、呼んでも出てこないので、見てみると、血尿が・・・

翌日、病院に連れて行くともう,車椅子にするしかないとの事。

今思えば、交通事故だったのでしょう。

でも、何とか、数日たち、血尿もおさまり、食事も出きるように回復しました。

腰が、立たなくなってしまったので、うち猫にすることにしました。


でも、今まで自由に、うちと、外をでいりしていたので、なんだか、落ち着きません。

そんなわけでに、思い切って、外にだしてみることにしました。


すると、じろべぇは、放したとたんに、一目散。

ミーコのうちめざして、後ろ足を引きずりながら走っていったのです。

「にゃ〜〜ん」ミーコは、高い塀の上で行ったり、来たり。

決して、じろべぇの、ところには、おりてきませんでした。


じろべぇの、恋は、おわりました。


そして、その年の冬の初め、じろべぇは、天使になりました・・・・





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